予防について
狂犬病(人畜共通感染症)
狂犬病ウイルスによる人を含む全ての哺乳類に感染する病気です。
人への感染源はほとんどが犬からで、発症すると致死率はほぼ100%という恐ろしい病気です。世界では毎年約5万人の死者を出しています。
今の日本は狂犬病清浄地域ですが、毎年多くの動物が輸入され、不法に持ち込まれる動物もいるため、いつ日本へウイルスが入ってきてもおかしくない状況にあります。
狂犬病は狂犬病予防法によって、市町村への登録と毎年1回の予防接種が義務付けられています。毎年4月頃に定められた場所で行う「集合注射」か「動物病院」で受けることが出来ます。市役所に登録済みの方は狂犬病接種の案内のお知らせが届きますので、それをご持参下さい。
犬、猫の混合ワクチン
混合ワクチンで予防出来る病気は下記のものがあります。
犬は5種、7種、10種
猫は3種、5種
の混合ワクチンをご用意しております。
詳しくはお問い合わせください。
◆犬のワクチン
- 犬ジステンバー
- 犬伝染性肝炎(アデノウイルス1型)
- 犬アデノウイルス2型感染症(犬伝染性喉頭気管炎)
- 犬パラインフルエンザウイルス感染症
- 犬パルボウイルス感染症
- 犬コロナウイルス感染症
- レプトスピラ菌(人畜共通感染症)
◆猫のワクチン
猫エイズワクチン
◆猫エイズのお話
フェレットのワクチン
フィラリア予防のご案内
蚊に刺されることによって感染し、心臓や肺動脈に寄生する糸状虫という寄生虫です。
寄生された動物は血液の循環がうまくいかなくなったり、呼吸が苦しくなったり、肝臓や腎臓にも影響が出て衰弱し、死に至ります。
犬への感染症が圧倒的に多いのですが、猫やフェレットにも感染します。
感染して約3ヶ月は皮下や筋肉の中で成長し、血管に入って血流にのって心臓に向かいます。感染から約半年後、心臓や肺動脈に住み着き、成虫になります。感染したからといってすぐに症状が出るわけではありません。症状が出た時には既に重症という場合が少なくありませんが、きちんと予防薬を飲ませれば100%防げる病気です。
◆犬の場合
シーズンの初めに、糸状虫に感染していないことを確かめてから予防をされることをお勧めします。感染している状態でお薬を飲むとショックを起こすことがあるからです。検査の方法は血液検査で、結果は10分程度で判ります。
予防方法としては、内服薬と滴下薬、注射薬があります。内服薬と滴下薬は5月から12月まで、月に1度投薬します。注射薬は年に1度の注射で予防出来ます。
◆猫の場合
予防方法は滴下薬のみです。5月から12月まで、月に1度舐められないところに滴下します。
検査方法が確立されていないので、症状が出た場合には既に重度の感染症の可能性があります。
◆注射でのフィラリア予防について
1回の注射により12か月予防できる「プロハート12」は 獣医師の注射によるフィラリア予防薬です。
フィラリア予防薬投与状況調査(ファイザー(株)アニマルヘルス調べ)によると、 犬の飼い主さんの約35%が獣医師の指示通りに投薬ができず、投薬ができた飼い主さんでも約25%が投薬に負担を感じていることが分かりました。
一年予防の利点
●投薬日を忘れることがない。
●食べさせる(薬を飲んでくれない)面倒がない。
●食べさせた後に愛犬が薬を吐き出す心配がない。
●一年間(ワクチン同様)、予防が確実にできているので安心。
●海外(オーストラリア等)で10年以上も使用され、安全性が確認されているお薬なので安心。
●春の病院混雑時を避けることが出来る。
当院では期間を限定しての完全予約制とさせていただいております。
詳しくはお問い合わせ下さい。
ノミ・ダニ予防について
◆ノミ・ダニって何?
ノミやダニはわんちゃんやねこちゃん、人間などの体の表面から血を吸う小さな寄生虫です。
刺された部分に皮膚炎が起こるだけでなく、小さな体に多くの病原体を持ち、それらを運んでくるという厄介な寄生虫です。運んでくる病気には人にも感染するものもありますし、中にはバベシア症など命に係わるものもあります。
主に草むらなどに潜んでいますが、室内飼育だからといって油断出来ません。近所のお散歩やお庭、ベランダにも潜んでいる可能性がありますし、人が持ち帰ってしまうこともあります。
ノミは3mm程度と小さく、毛の間を逃げ回ります。探してもノミ自体ではなく、その糞が見つかることが多いです。
マダニは3~10mm程度で成長段階や吸血の有無によって大きさや形が変化します。眼の周りや耳に寄生していることが多いです。クチバシを皮膚に差し込んで自分を固定しているので、見つけても無理に引っ張らないで下さい。
◆予防
繁殖力は驚異的です。感染する前に予防しましょう!
月に1度のお薬で予防出来ます。方法は内服薬、または滴下薬です。
気温が下がると活動は落ちますが、お家は暖房器具などで暖かく、真冬でも十分に活動出来る環境です。1年を通しての予防をオススメします。
◆感染症
予防薬
去勢・避妊手術
手術を行うことで特に高齢期にかかりやすい病気の予防や、精神的ストレスの減少を予防することができます。
手術のメリット、デメリット、タイミングなど詳しい内容に関しましてはお問い合わせ下さい。
◆野良猫の去勢・避妊手術
当院では野良猫(地域猫)の去勢・避妊手術も行っております。
詳しい内容は、お問い合わせください。
- 猫は逃亡防止のため、必ず洗濯ネットかケージに入れて来院してください。
- 当日の手術状況によってはお日にちをあらためさせていただく事がございます。
デンタルケアについて
3歳以上の犬の8割が歯周病を持っていると言われています。
歯周病の症状は気づきにくいですが、気づいた時には症状が進行している状態です。
歯周病の問題は、口の中だけではありません。歯垢内の細菌が全身に流れ、心臓病や腎臓病を引き起こす可能性があります。
そこで、家でもできる歯のチェックポイントをまとめてみました。
デンタルチェックポイント | |
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□ 口が臭い | □ 顔が腫れた |
□ よだれが多い | □ くしゃみ・鼻水・目やにが多くなった |
□ 歯に茶色の歯石がある | □ 口の中にできものがある |
□ 乳歯が残っている | □ 頭をよく振る |
□ 歯が折れている | □ 固いものを食べようとしない |
□ 歯肉が赤く腫れている | □ 片側の歯で物を食べている |
□ 歯茎から出血する | □ 食器の前まで行くが食べようとしない |
□ 食べる時に口を痛がる | □ 食事中、食べ物をこぼすようになった |
□ 口を床にこする | □ 口周りを触ると嫌がる |
□ 前足で口をひっかく | □ 毛づくろいをしなくなった |
チェックポイントであてはまる項目があるのであれば、口の中に問題が生じている可能性が高いです。
この他に、目やに・目の充血・鼻水・クシャミ・鼻血なども口の中と関係があることがあります。
◆歯周病予防
動物の歯周病も人と同じように適切なデンタルケアによって予防することが大切です。
プラークコントロールが基本となります。
予防の理想は毎食後に歯磨きしてあげることです。
歯磨きを覚えさせるには、子供の頃から慣らすことが大切です。
【ステップ1】
口を触ることに慣れさせましょう。
ご褒美の前に行うことで、犬・猫が楽しむことが大事です。
ペーストの歯磨き粉(犬猫用)など、味のあるものを使いましょう。
終わったらいっぱい褒めて下さい。
【ステップ2】
歯を触る。
好物の歯磨き粉などを指に付けながら。
【ステップ3】
タオルやガーゼにペーストを付けた状態で歯を触りましょう。
最初は前歯だけ。慣れてきたら徐々に奥歯に進んでください。
【ステップ4】
歯ブラシにペーストを付け、最初は前歯だけ触り、慣れてきたら徐々に奥歯に進んでください。
歯磨きを覚えるには時間がかかります。
焦らずにお互いに楽しみながら慣れていきましょう。
エキゾチックアニマルについて
病気について
中毒について
痛みについて
触ると「キャンキャン」鳴く、足を引きずるといった行動はその子がどこか痛いだろうと簡単にわかると思います。
少しおとなしい、散歩に行きたがらない、階段や段差の上り下りの回数が減ったなどちょっとした変化は動物達が言葉を使って人に伝えることができないので、 見逃してしまうことが多いです。
そこで、普段の様子からわかることがあるので下の項目をチェックして下さい。
痛みのチェックポイント |
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□ 食欲がなくなったように感じる。 |
□ ソファー、イス、ベッドなどの高いところへの上り下りをしなくなった。 |
□ 階段や段差の上り下りを嫌がる、その際の動作がゆっくりになった。 |
□ 立ち上がるのがつらそうに見える。 |
□ 跛行(はこう:足が着けない、足を引きずって歩く、歩き方がおかしい)がある。 |
□ 散歩に行きたがらなくなった(行っても走らない。ゆっくりと歩く)。 |
□ 寝ている時間が長くなった。もしくは短くなった。 |
□ 寝起き直後に動きたがらず、元気がないことがある。 |
□ 尾を下げている事が多くなった。 |
□ 家の中や外であまり動かなくなった。 |
□ 元気がなくなったように見える。 |
□ 飼主や他の犬、またはオモチャ等で遊びたがらなくなった。 |
動物のいたみ研究会より
http://www.dourinken.com/itami.htmこのような症状がある場合は、どこかに痛みがある、体調がすぐれない事があります。
普段の生活から動物の気持ちを汲み取る事はなかなか難しいですが、よく観察することで気づくこともあると思います。
様子がおかしいときは、ご相談ください。